今や我が町印西市には大型店舗が乱立している。
ジョイフルホンダ、ヤマダ電機、ケーズデンキ、イオン、ユニクロ、
大型ドラッグストアーに至っては数店舗もある。
大型スポーツ用品店や、本屋さん。
なんとダメ押しか、今度はコストコとカインズホームなるものが進出してくるらしい。
しかし、その一方市では旧市街地の活性化対策に力を入れている。
千葉ニュータウンが出来る前には繁盛していた商店街に、今一度光をあてようとしているわけだ。
面白いもので・・・と言うか、不思議なもので、印西市役所はニュータウンの住民からはとっても不便なこの旧市街地にある。
それに、文化センターもこの市役所に隣接しているため、これまた不便な場所という事になる。
どれだけ不便かと言うと、歩いてはまず行けない。バスは・・・一日に数本。
車で行くか?半日かけて市の「ふれあいバス」でのんびり小旅行か?
という感じだろうか。
しかし、ニュータウン地域にはとても貴重な里山がある。
ん?なにか、不思議さを感じまいか。
大型店が進出してくる地域には自然豊かな場所があり。
過疎化していく旧市街地は、土地が余っていてどんどん大型店などは進出してきてほしい
のに、さびれていく。
自然を守り、子育てがしやすい安全な健康的な場所でなければいけないところに、
車社会を組み込み。
活性化対策をしているはずの旧市街地は、ますますゴーストタウンとなっていく。
自分は見てきた。
大型店が進出してくるたびに、無くなっていく個人の商店や金物屋。
コンビニさえも、大型店の出店に合わせての道路計画で人通りがなくなってしまったために
閉店していった。
日本一高い北総線の運賃を下げる努力よりも、渋滞を緩和する為にその北総線沿いの桜の木を切り倒してバイパスを作っている滑稽さ。
里山という希少な自然を壊し、排気ガスを増やすための工夫をしているのか?
ツイッターでは、この大型店の進出を「定住誘致に弾み」とか「千葉ニュー大勝利」とか、
情けなくなるようなつぶやきもある。
アメリカチックな大量消費大量廃棄型店舗。
そこに心非ずの飲食店(ファミレスや回転ずし)
そんな街作りが、大勝利なんだろうか?
確かに、町が発展していく時には光も影もある。
すべてに光があたり輝いていけるわけではないと思う。
でも、大人はいつも「思っていなければいけない事がある」という事を、
今回の震災・原発事故で思い知らされたのではなかったか。
それはなにか、自分はこう思う。
「今の子供たちに残していけるものとは、自分たちが作り出したものではなく、
遠い昔より受け継いできたもの」
フランスにいた時に、なぜ?フランス人はこんなに不便な所に住んでいるのかと
疑問に思った。
何百年も前の建物や、ある時急に冷たい水になってしまうシャワー。
つまずいてしまいそうな石畳。
フランス人の友人が言っていた。
「作り変えることはできるけれど、元に戻すことはできないだろ?」