この物語に出てくる登場人物には、すべてとても素敵な名前がついてる。
マリア、ローラ、エルザ、アンネゾフィー、ロッテ、チェチィーリア、などなど。
なぜか。
それはすべて、彼女達だから。
そう!この物語の登場人物は、ある時の数ページを抜かしてすべて女性なんです。
しかし、その彼女たちの残虐な事と言ったら目を覆いたくなることばかり。
殺して肉団子にして運ぶ。
また殺して裂いて肉団子にして・・・。
彼女達の正体は「オオスズメバチ」
恋も知らず、ただひたすらに帝国を守るために戦い続ける彼女達。
著者の百田尚樹さんは、あえてこの「オオスズメバチ」を擬人化してこの物語を書いています。
解説の文は、あのバカの壁の「養老孟司」先生。
養老先生の解説がこの話のまさしく本質をついてはいますが、でもね、自分はこの主人公マリアみたいなハチ・・・、いや人?例えばバブル期の会社人のように、組織の為に人心を投げ打っていた人の事を、今もう一度、あの時はあの時で悪くは無かったよね。
みたいな、メッセージが聞こえるような気がしました。